電子自治体で機構設立
 佐賀県の電子自治体構想が本格的にスタートする。ITを使い共有できるものは可能な限り共有することは、今後は当然のことだろう。

 そもそも行政は縦割りで、お互い同じフロアーにいても「隣は何する人ぞ」で意思の疎通がない。まーこれは行政に限った事ではないかも知らないが、行政が他の業種よりその傾向が強いのは確かだ。聞きたくないのであれば、データを共有することが一番手っ取り早い。それでは職員同士のコミュニケーションが無くなると屁理屈を捏ねるなら、最初から縦割りにしなければ良いのだ。それに物理的に直接会えない場合もあり、これをITで補完することは理にかなっている。データベース化により入力や、他関連部署とのすり合わせ手間も省ける。これはコスト削減には効果的だと思う。
 ただ、末端業務においては職員がシステムに慣れるまでに一時的なトラブルは発生する。しかし、これは新しいものを取り入れる場合には致し方ない。旧態依然の状態では自分たちの業務が膨れ上がることは、個々の職員にも分かっているはずだ。

 また、行政のデータは可能な範囲で民間に共有する事も大切だ。これにより官民での協働化が進み、業務のアウトソーシングが行われ行政に余力が出来て来るだろう。この余力を住民の要求を読み解く「読解力」と、要求の不足を補う「想像力」、そして要求を実現する「技術力」、いわゆるSI力の振り向けるべきだと思う。これからは行政も民間的な発想を持たねばならない。


 良いこと尽くめの電子自治体にみえるが、末端の自治体に不安もあるだろ。それは国や県(将来は州)に飲み込まれ、自分たちの存在意義が失われ地域が埋没してしまう恐れだ。ITが進めばシステムの統一が行われる。そこに個性を表現する余地は無くなる。没個性化は地方の特色を失わせる。
 そうならないために一番大事なのが「コンテンツ力」だ。どんなにシステム統一化が図られても、人間が使うものは感情抜きには考えられない。たとえば観光PRにしても、最後には人を惹きつける内容でなければ関心を示さない。つまり「コンテンツ力」こそが重要であり、また他との差別化をアピール出来る唯一の方法となっていくだろう。
 今後、地方はその部分を磨く事が大事だ。表現力が重要なのだ。



◎佐賀新聞(2008/08/26)
 40億円削減目指す 電子自治体で機構設立

 ICT(情報通信技術)を活用した電子自治体の推進に向け、佐賀県と20市町は25日、佐賀県ICT推進機構(会長・古川康知事)を設立した。各種申請手続きや電子入札など自治体ごとに行っている情報システムの開発・運用を共同で取り組み、市町全体では五年間で30%、約40億円のコスト削減を目指す。

 県や市町の事務は法令に基づいているため、自治体によって大きな違いはないが、情報システムは個別に開発・運用し、多額の経費がかかっている。また、専門的な知識や技術をもつ職員が少なく、業者主導で導入するケースも多いという。

 県の場合、税や福祉など140の情報システムがあり、開発・運用費は年間で約17億円。市町は20市町の合計でシステム構築費が62億円、運用費は年間14億円かかっている。

 推進機構は共同化でコスト削減を図るとともに、ネットワーク化によって住民サービスの向上を狙う。具体的には電子入札や文書管理、施設予約、防災システムなどの共同化を進める計画で、本年度は各市町の現状分析、共同化の対象とするシステムの選定、計画方針などを検討する。

 県庁であった設立会議には各首長らが出席。古川知事は「もっと安く、もっと便利なシステムにしたい。現場では業務が変わることに抵抗もあるだろうが、首長のリーダーシップで実現してほしい」と呼び掛けた。
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by paas99 | 2008-08-26 17:16 | 地域情報化


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